製造 - 石材事典[お墓百科]

石材事典

お墓の製造工程に使われる用語を解説します。

原石(げんせき)
別名を「ブロック」といいます。採掘場で直方体に切り出した石材のことです。みかげの原石は大きく、20トンを越すものもあります。
鉄砲穴(てっぽうあな)
原石を切り出す際に開けられた連続したドリル穴をいいます。荒々しい表現を狙って仕上げに取り入れられることもあります。
スラブ(すらぶ)<slab>
別名「大板(おおいた)」といいます。原石からスライスされた板状の石材で、スラブが必要寸法に切断されて製品になります。
丁場(ちょうば)<quarry>
石材の採掘場のことをいいます。石の種類や産地によっていろいろなタイプがあり、露天掘りのものやトンネル、竪穴のほか、転石を原料とすることもあります。
ギャングソー(ぎゃんぐそー)<gang saw>
別名「大のこ」をいいます。ギャングは「群れ」の意味です。櫛のように何十枚も刃を並べた裁断機で、原石を一度ですべて板に加工するのに用います。みかげは鉄のフラットバーに鉄砂を注いで擦り切り、大理石は人造ダイヤを埋め込んだ真鍮の刃で切断します。石工場に近づくと、ギャングソーのリズミカルな騒音が聞こえてきます。
大口径(だいこうけい)<circular saw>
大口径丸鋸の略です。原石から一枚だけ板を切り出すときに用いる巨大な円盤状のこぎりで、直径約3m、原石をギャングソーにセットする前に形状を整えるためにも使われます。
ビーズソー(びーずそー)<wire saw>
エンドレスのワイヤーに、数珠のようなダイヤモンドチップが連続して取り付けられた切断機のことで、糸のこの要領で大きな石を切断できます。
自動研磨機(じどうけんまき)<polishing machine>
ベルトコンベヤーに載ったスラブが一方から送り込まれると、20段階以上の砥石やバフが回転しながら往復運動して、磨き仕上げの材料を送り出す装置です。かつての手作業の研磨に比べて飛躍的に効率が上がりました。
小端磨き(こばみがき)
石の小端(小口)を研磨することをいいます。特殊形状でなければ自動的に研磨したり面を取ったりする機械もあります。
墨出し(すみだし)
欠陥をさけながら、みかげでは濃淡をそろえ、大理石では色や柄合わせをしてスラブに切断の線を引く作業をいいます。仕立屋が布の上に型紙を並べるのと似ています。石屋の腕の見せ所です。
裏面補強(りめんほきょう)
割れやすい大理石の裏側を補強処理することをいいます。ガラス繊維のチップを樹脂とともに吹き付けたり、ガラスメッシュを樹脂で張り付けたりします。ポリエステルまたはエポキシ樹脂を用います。
裏面処理(りめんしょり)
床や根石など水分に接する部位でおこなわれる、樹脂塗膜による石の防水処理をいいます。濡れ色やエフロを避けることが目的で、PCa板に打ち込む石材ではほぼ100パーセント実施されます。いくつか種類がありますが、弾性一液型エポキシ樹脂が主流です。
表面処理(ひょうめんしょり)
撥水剤や吸水防止剤を石の表面に塗ることをいいます。裏面処理と同じように濡れ色やエフロを防ぐほか、吸水率の高い石の汚れ防止に効果があります。最近、無機系で耐久性の高い製品が出始めました。

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