お墓の材料である石材に使われる用語を解説します。
- 山疵(やまきず)
- 石が地中にある間に、地殻の動きや冷却収縮など自然の作用で生じた割れをいいます。自然界の相似則に従い、丁場に大きな割れがある石には目に見えないような微小ひび割れも多くあります。
- 黒球(くろだま)
- 別名を「ぼさ」といいます。雲母の黒い粒が一箇所に寄り集まった、みかげの欠陥のことです。同じように筋状に集まれば「より」と呼び、どちらも、ある程度は避けられないので、限度設定をしないと建材として成り立ちません。
- にゅう<glass seam>
- 大理石やライムストーンに見られる、細いひびにあとから貫入したカルシウム分が白く結晶化したものをいいます。幅の広いものは「寒水(かんすい)」といいます。どちらも一体化していれば強度上の欠陥にはなりません。
- みそ
- 大谷石の代表的な欠陥で、泥状の夾雑物で茶色く味噌のように見えることからこの名前がつきました。
- 石目(いしめ)<rift>
- 石に固有の割れやすい方向のことで、生成過程に起因します。花崗岩では専門家でないと判別が難しいです。
- 石錆(いしさび)<rust>
- みかげやスレートなどに見られる、成分中の不安定な鉄分が原因の錆のことをいい、鉄気(てっき)ともいいます。
- 凍害(とうがい)
- 石に吸われた水が内部で凍って損壊を起こすことをいいます。ライムストーンの中には凍害を起こしやすい種類があるので、寒冷地で使用するには試験や実績調査が必要です。